発達障害の治療にはどのようなものがありますか?

1、療育、2、薬物療法、3、生化学的治療の3種類があります。

療育:発達に問題がある子供たちを様々な面から支える取り組みで、子供の力を伸ばし、発達を促すために、心理、行動療法や、PT(理学療法)、ST(言語聴覚療法)、OT(作業療法)などによる訓練や、TEACCHによる構造化などの環境調整を行うことです。療育は、長い間研究や実践が行われており確実な効果があることがわかっています。併設施設の「キッズプレイスたかなわだい」では療育を主に行っています。

薬物療法:発達障害に伴う症状(睡眠障害、不注意等)や2次障害(抑うつ、不安障害等)に対して薬物を使用して治療を行います。残念ながら発達障害を直接的に治療する薬剤は、まだ実用化されていません。早期に、このようなお薬が実用化されるのを望んでいます。

生化学的治療:発達障害は、遺伝的因子と環境的因子が複雑に絡み合って発生します。生化学的治療はこの脳の働きと発達を邪魔している環境的因子に対して行う治療です。治療としては、食事療法、サプリメントなどを用いた栄養療法、整腸剤などによる腸内環境整備、鉛や水銀などの有害重金属を取りのぞくキレーション療法、ブルーライトカットなどの生活環境改善などを行います。

当院の発達支援外来では、この生化学的治療を主に行っております。

 

参考文献

  1. 平岩幹男:発達障害 子どもを診る医師に知っておいてほしいこと、金原出版株式会社、2019
  2. 東京小児療育病院 医療スタッフ: 発達障害の理解と治療・支援. 東京、東京小児療育病院、2015
  3. 州鎌盛一: 乳幼児の発達障害診療マニュアル 健診の診かた・発達の促しかた、医学書院、2013
  4. 黒木春郎: プライマリケアで診る発達障害、中外医学社、2016
  5. William Shaw.Biological Treatments for Autism & PDD. GPL 2008
  6. 柏崎良子、発達障害の治療の試み、株式会社ヨーゼフ 2014
  7. 大森隆史、発達障害を治す、幻冬社、2014

 

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また、患者さん個人により状況は千差万別であり、安全性を保証するものではありません。

注意事項

発達障害の治療に関しての様々な情報がインターネットなどで散見されます。その中には、極端や食事療法や薬剤の使用等などもあります。現在、発達支援外来で行っている生化学的治療は、患者個人に合わせたサプリメントの調整や、生活全体に対しての包括的な指導を行うことで、その治療効果を得ています。ですから、生化学的治療を行う場合は必ず専門家の指示に従ってください。

自己流での治療や、医療関係者以外が提供する治療を行った場合は効果がないばかりか逆に有害事象が発生する危険性もありますので注意が必要です。また、ご自分のお子さんのことなどで、疑問に思うことはかかりつけの医師にご相談ください。