院長コラム 137 2023 4 16#GI-MAP検査とゾヌリン検査の話
#GI-MAP検査とゾヌリン検査の話
今年度から当院ではGI-MAP検査とゾヌリン検査を導入しました。
GI-MAP検査
GI-MAP検査とは、糞便を使って腸内環境を調べる検査です。この検査では、DNA検査技術を使用して腸内細菌や真菌、寄生虫、ウイルスなどの微生物の存在を調べて、その量や種類を調べます。また、この検査は、腸内の炎症や免疫の状態も調べることができて、これからアレルギー疾患などの腸内環境と関連がある病気のリスク評価も行うことができます。
この検査を行うことで、より詳細に腸内環境の状況を知ることできるので、抗生剤や除菌ハーブを使った治療や栄養療法や善玉菌サプリなどを使用した腸内環境改善などをより細かく行える可能性があります。
ゾヌリン検査
ゾヌリン検査は腸の壁の健康状態を調べる検査です。腸の壁には、腸内微生物やさまざまな物質が腸壁から血管内に入らないようするバリアの役割を担っています。ゾヌリンは、腸壁細胞の間に存在するタンパク質でありゾヌリンが増えることで腸壁細胞同士を固く繋げているタイトジャンクションが緩んでしまい腸内微生物や物質が血管内に侵入しやすくなるリーキガット症候群(腸漏れ症候群)が発生します。このゾヌリンの量を調べることで、リーキガット症候群の程度を知ることができます。
今後、発達支援外来では上記の検査も組み合わせてより精度の高い生化学的治療を行なっていきます。検査にご興味のある方はお気軽にお問い合わせ下さい。
それではまた次回。
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発達障害の内科的治療の手引
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本の紹介動画です。ご興味あればご覧ください。
引用・転載禁止のお願い
統合的発達支援システム; Integrative Development Support System: gyousei IDeSS(アイデス)の章は全て引用・転載を禁止致します。
治療法に関しては、まだ議論中のものもあり、無用意な引用・転載に伴い文章の意図が変わる可能性があるので引用・転載は禁止といたします。
またこのアイデスは、池田が個人的に使用しているシステム名であり、現在システムの内容も構築中であるので、勝手にこのアイデスの呼称を使わないでください。
注意事項 免責事項
様々な情報がインターネットなどで散見されます。その中には、極端な食事療法や薬剤の使用等などもあります。長男に施した、生化学的治療は、患者個人に合わせたサプリメントを始めとした調整や、生活全体に対して包括的に指導を行う必要があります。生化学的治療を行う場合は必ず専門家の指示にしたがって治療を行ってください。
現在紹介している治療内容等は、掲載時の知見に基づいているものです。今後治療内向の変更等がある場合があることをご了承ください。自己流での治療や、医療関係者以外が提供する治療を行った場合は、効果がないばかりか逆に、危険な有害事象が発生することがありますので注意が必要です。また、自分のお子さんのことなどで、疑問に思うことはかかりつけの医師にご相談ください。