院長コラム 23 2022 7 10 #目標が見つからず学校へ行けなかったSくんの話
院長コラム 23 2022 7 10 #目標が見つからず学校へ行けなかったSくんの話
#目標が見つからず学校へ行けなかったSくんの話
Sくんが私の外来を受診されたのは彼が17歳の時でした。
以前、他院でASDの診断を受けておりASDからのコミュニケーションの苦手さや聴覚過敏や昼夜逆転などから通学が困難であり通信制高校に通学中で、外来での生化学的治療を希望されて来院されています。
初診時の印象としては、
身体的には特に問題はありませんでしたか、全体的な活気の低下と動作や
思考の緩慢さが見受けられました。
身体的に辛いようであり、あまり将来のことも考えられない状態でした。
初診の時に、まず仮に元気になったら何をやりたいかときたところ、
- 古武道をやりたい
- プログラミング能力を活かした仕事をしたい
と上記のような事が聞けました。このゴールと到達のために様々な情報提供と生化学的治療を開始しました。
生化学的検査として、
尿中有機酸検査
尿ペプチド検査
毛髪ミネラル検査
上記三つの検査を行いました。
検査結果から下記の様なことがわかりました。
生化学的問題点
腸内環境悪化
エネルギー代謝不全
神経伝達物質不均衡
脂肪酸代謝異常
栄養不足
リーキーガット症候群(乳)
有害重金属蓄積
これらの問題点に対して
様々な生化学的治療を行いつつ
外来でコーチング的手法を取り入れたカウンセリングを行いました。
また、外来で様々な目標到達へ向けての有用な情報提供を行なっています。
外来の経過中に身体的にどんどん元気になっていき、高校にも行ける様になり学習にも身に入るようになりました。
また自分の目標に対して、自分で情報を集めて行動できる様になりました。その行動力には目を見張るものがありました。
19歳の時点で、高校も卒業しプログラミング技術を活かしてロボット関連のプロジェクトのインターンとして活躍しており、
現在もその活動を行なっている様です。
身体的な状況を整えることと、ゴール設定が重要であると感じた一例でした。
詳細は症例インタビュー動画でお話ししておりますので、ご興味ある方はご覧ください。
動画U R L
発達障害の内科的治療の手引
https://www.amazon.co.jp/dp/4904198085/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_09T5V0K1P7TBFGB4TTY6
引用・転載禁止のお願い
統合的発達支援システム; Integrative Development Support System: gyousei IDeSS(アイデス)の章は全て引用・転載を禁止致します。
治療法に関しては、まだ議論中のものもあり、無用意な引用・転載に伴い文章の意図が変わる可能性があるので引用・転載は禁止といたします。
またこのアイデスは、池田が個人的に使用しているシステム名であり、現在システムの内容も構築中であるので、勝手にこのアイデスの呼称を使わないでください。
注意事項 免責事項
様々な情報がインターネットなどで散見されます。その中には、極端な食事療法や薬剤の使用等などもあります。長男に施した、生化学的治療は、患者個人に合わせたサプリメントを始めとした調整や、生活全体に対して包括的に指導を行う必要があります。生化学的治療を行う場合は必ず専門家の指示にしたがって治療を行ってください。
現在紹介している治療内容等は、掲載時の知見に基づいているものです。今後治療内向の変更等がある場合があることをご了承ください。自己流での治療や、医療関係者以外が提供する治療を行った場合は、効果がないばかりか逆に、危険な有害事象が発生することがありますので注意が必要です。また、自分のお子さんのことなどで、疑問に思うことはかかりつけの医師にご相談ください。