メニュー

院長コラム 24  2022 7 11 #走るのが遅かったNくんが運動会のリレーの選手になり中学受験に合格するまでの話

[2022.07.11]

#走るのが遅かったNくんが運動会のリレーの選手になり志望中学に合格するまでの話

 

Nくんが外来を受診されたのは、彼が11歳の小学5年生の3学期頃でした。

他院で、アスペルガータイプの発達障害と診断されており、経過観察となっていましたが、

コミュニケーションの苦手さや、学習の進みの遅さなどがあり、これらに対して生化学的治療を希望

されて来院されました。

 

初診時の印象としては、本を読むのが大好きな大人しい男の子といった印象でした。

身体的な発達には特に問題はありませんでしたが、協調運動の苦手さと会話の苦手さがあるようでした。

 

生活状況を確認したら、協調運動障害のためか走るのが遅く、コミュニケーションに苦手さがあり友人を作るのが苦手なことがありました。また、Nくんは中学受験の準備のため、家庭学習や塾での勉強を行なっていました。

 

学習機能の向上や、運動機能向上、コミュニケーション能力の向上を阻害している因子

を見つけるために下記のような生化学的検査を行いました。

それと同時にマルチビタミンミネラルなどのサプリメントと整腸剤の内服を開始しています。

尿中有機酸検査

尿ペプチド検査

毛髪ミネラル検査

 

生化学的検査結果から下記の様なことがわかりました。

生化学的問題点

腸内環境悪化

神経伝達物質不均衡

栄養不足

有害重金属蓄積

 

これらの問題点に対して、生化学的治療(食事療法、栄養療法、腸内環境改善、キレーション療法、生活環境改善)を行いました。栄養療法は、生化学的検査の結果に基づいて決定して適宜調整しています。

生化学的治療と並行して、塾での学習や、お母さん指導のもとでの家庭学習やそのほか運動の推奨などの介入を行なっています。特に、お母さんの家庭学習の介入手法が素晴らしく目を見張るものがありました。お母さんがエクセルで、学習の内容や学習時間の管理を行なっておりそのスケジュール管理能力には脱帽しました。

 

生化学的治療と様々な介入を開始して1ヶ月が経過したところ、Nくんは、まず走るのが早くなり結果的に6年生の運動会の時に、リレーの選手に選ばれました。

 

その後も学力の向上も認められ、Nくんはお母さんと2人3脚で頑張り志望校へ合格しました。       

Nくんは、その後中学の陸上部に入り、部活と勉強の両方を頑張っているそうです。

 

栄養療法をはじめとした生化学的治療と日常生活への介入を通して、改善を認めた一例です。

 

発達障害の内科的治療の手引

 https://www.amazon.co.jp/dp/4904198085/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_09T5V0K1P7TBFGB4TTY6

 

本の紹介動画です。もしよかったらチャンネル登録もお願いします。

 

 

引用・転載禁止のお願い

統合的発達支援システム; Integrative Development Support System: gyousei IDeSS(アイデス)の章は全て引用・転載を禁止致します。

治療法に関しては、まだ議論中のものもあり、無用意な引用・転載に伴い文章の意図が変わる可能性があるので引用・転載は禁止といたします。

またこのアイデスは、池田が個人的に使用しているシステム名であり、現在システムの内容も構築中であるので、勝手にこのアイデスの呼称を使わないでください。

 

注意事項 免責事項

様々な情報がインターネットなどで散見されます。その中には、極端な食事療法や薬剤の使用等などもあります。長男に施した、生化学的治療は、患者個人に合わせたサプリメントを始めとした調整や、生活全体に対して包括的に指導を行う必要があります。生化学的治療を行う場合は必ず専門家の指示にしたがって治療を行ってください。

現在紹介している治療内容等は、掲載時の知見に基づいているものです。今後治療内向の変更等がある場合があることをご了承ください。自己流での治療や、医療関係者以外が提供する治療を行った場合は、効果がないばかりか逆に、危険な有害事象が発生することがありますので注意が必要です。また、自分のお子さんのことなどで、疑問に思うことはかかりつけの医師にご相談ください。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME