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院長コラム 53  2022 10 6#協調運動と空手

[2022.10.06]

#協調運動と空手

 

協調運動とは、身体の各部をタイミングよく動かし、効率的な運動にまとめあげることですが、この協調運動が苦手な発達障害のお子さんは多いです。

 

具体的には、体育の授業でやるような縄跳びや幅跳び、鉄棒などです。またサッカーなどの球技もそうです。体育の授業以外にも折り紙や工作、書字など作業的なことも手指の協調運動なので不器用さも協調運動障害の一つです。

 

協調運動が苦手だからとしても、全く進歩がないということではありません。同じ運動を繰り返し練習する事で、お子さんなりのペースと習熟度で特定の運動を習得することができます。ただ、お子さんが楽しみながら訓練を行うという前提条件が不可欠であり、どの程度までその運動を習得するのかというのは個人差が大きいです。

 

これは、定型発達のお子さんにも同じ事が言えます。体操の練習をしてもみんながオリンピック選手になれるわけではありません。多くの人はある程度の範囲内で、その運動の習熟度は決まってきます。

 

協調運動障害のある発達障害のお子さんに向いている運動としては、サッカーなどの団体スポーツよりは、水泳や体操、格闘技などの個人協議が向いています。協調運動障害の方は、覚えた運動をパターン認識していることが多く運動の速さや強度などを調節や、パターンを変更させたりするのは苦手なため相手がいる競技が不得意なことが多いです。

 

これらの事から、1人でできる空手などの練習は協調運動障害のあるお子さんには向いていると自分は考えています。ただ、いきなり組手ではなく、楽しく地道に基本の技や型などを学んでいくことにより、手足や体幹の運動をまとめていく事から始める事が大切だと自分は考えています。

 

上記の考察から、私たちはたかなわだいキッズからての運営を行っておりますが、子供たちと一緒に空手を学んでいくと単純に協調運動障害だけではなく、その子なりの得意な認識様式(視覚優位、聴覚優位、言語理解等)の違いやワーキングメモリーや処理速度の違いなどによって特定の運動の習熟度の違いが見えてきて興味深いです。今後、彼らに伝わりやすいユニバーサルな指導方法の確立も今後の研究テーマにする予定です。

 

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本の紹介動画です。

 

引用・転載禁止のお願い

統合的発達支援システム; Integrative Development Support System: gyousei IDeSS(アイデス)の章は全て引用・転載を禁止致します。

治療法に関しては、まだ議論中のものもあり、無用意な引用・転載に伴い文章の意図が変わる可能性があるので引用・転載は禁止といたします。

またこのアイデスは、池田が個人的に使用しているシステム名であり、現在システムの内容も構築中であるので、勝手にこのアイデスの呼称を使わないでください。

 

注意事項 免責事項

様々な情報がインターネットなどで散見されます。その中には、極端な食事療法や薬剤の使用等などもあります。長男に施した、生化学的治療は、患者個人に合わせたサプリメントを始めとした調整や、生活全体に対して包括的に指導を行う必要があります。生化学的治療を行う場合は必ず専門家の指示にしたがって治療を行ってください。

現在紹介している治療内容等は、掲載時の知見に基づいているものです。今後治療内向の変更等がある場合があることをご了承ください。自己流での治療や、医療関係者以外が提供する治療を行った場合は、効果がないばかりか逆に、危険な有害事象が発生することがありますので注意が必要です。また、自分のお子さんのことなどで、疑問に思うことはかかりつけの医師にご相談ください。

 

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