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発達障害の氷山モデル

発達障害は脳の発達や働きの偏りにより発生するためその偏りによって様々な文るがあります。また個人の発達度合いや成育状況によって様々な困りごとや症状が現れます。それらに適切な対応がなされなければ2次障害まで発生することがあります。発達障害の対応で大切なのでは、困りごとに対応しつつ2次障害の発生を予防することが大切です。

実際に目に見える症状や困りごとを海面に出ている氷山の一角として、水面下の項目に仮説を当てはまて目に見える症状や困りごとの説明ができるか検証する方法を氷山モデルといいます。

発達障害における氷山モデルを作成してみました。氷山の一番そこにあるものはシナプスの形成異常(構築、刈り込み、髄鞘化の何かもしくは全てに不具合がある)となります。このシナプス形成異常には遺伝的因子と環境的因子が複雑に絡み合って発生することが最近の研究で分かってきました。

そして、その上の層には愛着形成の不備や生まれつきの気質(性格)・器質(発達障害の要素)・知能そして幼少期の愛着形成があります。

その上の層には、成長に伴っての環境や経験の影響、ソーシャルスキルなどの対処方法の習熟度、情緒の発達度合いや、心理的なレジリエンス、自己肯定感、自己効力感の発達度合いがあります。そこからやっと海面に上がって、様々な困りごとや2次障害などの症状が現れるのです。

ですから、実際の外来ではこのような仮説モデルを構築してお子さんの状態の理解を深めていきます。そのためこだわりが強いからといって単純にASDとか、多動だからADHDというのではなく、目に見える症状の奥の部分にも光を当てていく必要があります。

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